風になってはるか遠くへ
全くの異業種に転職して失敗だらけの毎日。
屋根に上がる度に一歩踏み出せば楽になると思う日々。
高さ10m以上あるサビついた外梯子を登るのも何とも思わない。
家の近所をゆっくり走る不審車両を止めて声を掛けることも簡単にできる。
恐怖という感情が抜け落ちてしまった。
一緒に行動している先輩にはこれから生まれてくる子供が居る。
安全管理を担う身としては何かあってはいけないし、父親が居ない子供を一人増やすこともあってはならない。しかし、万が一があった時は自分が死ぬのが筋と思ってハイリスクなタスクを真っ先に引き受けている。
失敗ばかりの自分にはそれくらいしかカバーできることがない。
日曜の今日、ボランティアという仕事終わりにスタバに行った。
店員のお姉さんに普段絶対にこんなこと聞かないのに”チルできるおすすめのやつ”と聞いて選んでくれたのはマンゴーフラペチーノ+梨トッピング。
何かを察したのか「お仕事お疲れ様です」という一言に涙が出そうになって足早に店を出た。
ほぼ溶けたフラペチーノをちびちび飲みながら、今日も山で曇天を仰ぐ。
今から数年前、病気を再燃してゆっくりと過ごしたとき、自分の人生を振り返ることができた。
あの時はベッドの上で「もう死ぬんだ」とずっと思っていた。
正直、生きようが死のうがどうでもよかった。
だけど、その時人生で初めて「幸せとはなんなのか」「心の平穏」を感じる事が出来た。
毎日朝起きて太陽の光を浴びてご飯を食べて仕事をして、週末は思いのまま行きたい場所へ出かける。
この当たり前の日々こそが本当の幸せだった。
先が無いと思うと、将来を案ずる必要も無くなり、あれだけしつこかった漠然とした不安がキレイに消えた。
病に伏せっていたあの時は、辛い反面、人生で初めて心の平穏を感じた。
父親は食道がんで亡くなったが、臨終を見てくれた先生によると、最期まで医療従事者にやさしくて弱音も吐かなかったらしい。
きっと父親も同じ気持ちだったんだと思う。
自分は生きている。
だが誰も救ってはくれない。自分自身の力でここまで歩いて来た。
被害者意識を捨て、自分の内面に潜ることで答えにたどり着く。
自分が今までで何を達成してきたのか改めて思い返せば、
もっと自分をリスペクトした方が良いと思った。
俺はえらい
誰も言ってくれないだけで、本当は不器用ながら相当ハードな事をやっているに違いない。
周りの環境にも恵まれている。ここで折れて失敗にするか成功に導くかは自分次第。
精一杯とは言わずとも、ただこの一瞬を”生きていた”と思えるように生きていきたい。
伊能忠敬も60歳から原始的な測量で精密な日本地図を完成させ、カーネルサンダースは65歳でKFCを開業した。今の自分は先輩のように仕事はできないし、伊能忠敬やカーネルサンダースまで成れないだろうけど、とにかくこれからだと希望を抱いてオフトゥンに入る。
ここで好きな曲の紹介とタイトル回収↓
ラップからメロディに入る所好き。Cメロのなめらかで前向きなリリックも好き。
COMMENTS